2017年3月20日

La visita alla italiana

☁︎ 時々 ☀︎
イタリア的お見舞い



中華街へ行った日の更に前のこと(笑)
上の写真は、旦那の故郷の朝の3月2日の海岸です。泊まっていたホテルの窓から撮りました。


義父が手術をしたので、そのための帰郷でした。幸い手術は成功。その後の回復ぶりも周りがびっくりするほどの速さでした。今では『調子に乗って、あちこち動き回りすぎんといてよ〜!』と、釘を刺さないといけないほどに回復。


手術したのは喉。気管や食道をじかに触る手術ではありませんでしたが、結構大きな範囲の傷になり、手術した日は頭から包帯まみれでした。ベットに横たわる義父の姿は、普段の頑丈な印象とは全く違いました。


しかし。


手術したその日に、既に多くのお見舞いの方が来られました。声も出しにくそうなのに、親族もご友人も喋る喋る、、、するとお義父さんも、喉がゴロゴロしんどそうなのに冗談も交えて喋る。その上、時折、携帯にも電話がかかってくる。普通にそれを受ける義父。
(え?声も出てないのに電話に出るのん?)と、私は吃驚ですよ。


『今日は、まだあんまり喋らん方がいいんちゃう、、、?』とお義父さんに言ってみるも、効き目は10分ほどで、、、また喋り始める皆さん(笑)


その後も入れ替わり立ち替わり、お見舞い途切れずで超人気者のお義父さん。


夕食前の診察に来られたお医者さんから
『ベット起こし過ぎ、喋り過ぎ、腕を上げ過ぎ、、、傷口開くよ!』と沢山のご注意を受けて、一瞬神妙になる親族一同(笑)


先生が出ていかれたら、今まで一緒に喋っていたのに、
『ほらみてみ!あかんやろう、そんなに喋ったら、、、』といきなり指導し始めた長男は、我が旦那。
(え〜〜〜!よう言うわ、、、)と、日本語で呟く私(笑)


翌朝。
昨晩のしんどそうだったお義父さんを思い出しながら、再び病院へ。
ところがです。私たちが見つけたのは、ドレナージの袋をブラブラさせながら、病室の廊下をウロウロしているお義父さん。前日とは別人。
『おう!来てくれたかぁ、、、』と、我々をニッコリお出迎え。


そして、お義父さんの同室の方も我が家のお喋りに参加。呼吸ができなくなって気管を広げたら、声が全く出なくなってしまって再び入院されてるおじいさんでしたが、その出ない声で誰よりも喋る喋る。喋るのやめたら生きていかれへんとは、この人の事やなぁと興味深く観察し続ける私。


その状況を誰も注意することはないし、時には通りかかるお医者さんも巻き込みながら、今日も朝からお喋りで楽しく盛り上がる皆さん。もう信じられん(笑)


とにかく安心した我々は、お昼ご飯を食べに外へ。少し休んでから再び病院に戻ると、どこかからとても盛り上がっているお見舞いの方々の声が聞こえてくる。


盛り上がりすぎで、うるさいお見舞いの方々の声に、私はちょっとイライラ。
『これは、他の患者さんに迷惑だね、、、』と旦那に言うと、
彼も『流石にこれはなぁ、、、』と。


盛り上がった声は、待合室かららしい。ホント迷惑!と思いながら、その前を通り過ぎると、
『おぅ!戻って来たかぁ!』と、嬉しそうなお義父さんの声。ズッコケる私達。迷惑の原因は我が親族と、声の出ないおじいさんのご家族じゃないですか!
あり得ん!けど、もう笑いましたな。


3日目には、お義父さんは暇を持て余してドレナージの袋を振り回しすぎて、看護婦さんから叱られてはりました(笑)昼食後は、『エスプレッソ飲みたいなぁ〜、わし買いに行ってくるかな』と言うお義父さんを『あかん!』止める旦那。偉い!と思ったら『俺が買ってくるわ』って、、(笑)
手術後、喉が痛いとずっと言うてるお義父さんに、エスプレッソは良いの?
もう知らんよ(笑)


褒め上手のイタリア人、入院中の人を励ますのも上手です。なるほど、こんな風に言ってあげると良いのかと、私はそこで勉強。お見舞いの品を持って来られる方がないところも気に入りました。でも、皆さんが『手伝えることは何でも言ってよ!』と仰ってくださいました。


今やすっかり元気なお義父さん。沢山の人に愛されて幸せやね。長生きしてね。


ではまた!(^_^)



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