2014年5月27日

Il concerto aperto

野外コンサート


昨日は夕方からミラノ市内へ。仕事の終わったアンドレアと駅で待ち合わせ。家から持参したキッシュと駅前で買ったフォカッチーナをピクニック状態で軽くつまんで、ドゥオーモ前の広場へ。


目的は、数日前から仕込まれていた大きな仮設舞台での野外コンサート。
指揮者は、先日のオペラのエサ  ペッカ サロネン。ソリストは、中国人ピアニストのランラン(Lang Lang)。オケはスカラ座のオーケストラ。


曲目は
ラフマニノフの『ピアノ協奏曲第2番』
ストラヴィンスキーの『春の祭典』


無料ということもあって、広場は満杯。昨日は、朝から時折小雨だったり、かと思えば陽が差したりとコロコロ変わるお天気でした。最初のコンチェルトが始まってしばらくしたらパラパラ降り出した雨。
私達が見ていた場所からは、舞台とモニターがこんな風に見えていました。頭を動かせば、辛うじて指揮者やピアニストが見えるという位置。


しかし、パラパラではすまなくなった雨。それでも観客の多くは広場に残り(我々もです!)、傘の下で鑑賞。一時はこんな風でした。なんやらさっぱり分からん写真ですね(笑)


こんな状態の中、アンドレアが突然に『あっ!』と声をあげました。なぜなら、舞台上の照明の多くの部分が消えたからです。こんな場所から見ていたのに、職業柄ですな、すぐ分かったみたいです(笑)雨のせいでしょうね。暫くは復旧を急ぐ照明チームが、あちこち触っていたのでしょう。舞台上は、様々なライトが点いたり消えたり。ドキドキやったやろうなぁ、裏のスタッフ!


結局、最後まで小雨が降ったり止んだりでしたが、舞台上は2曲目の『春の祭典』が終わるまで、途切れることなく演奏が続きました。大きな拍手と高揚感。不思議な事に、2時間の立ち見にも全く疲れを感じることなく過ごせました。


目を移すと美しいドゥオーモの姿。



春の夜、ドゥオーモに見守られての演奏会。雨が残念でしたが、それも野外コンサートのハプニングと、ある意味楽しみながら、その場にいられる幸せを感じました。


今度は、是非ここで、クラッシック以外のコンサートを聞きたいですね。
では、また!(^_^)





... にほんブログ村 海外生活ブログ イタリア情報へ ↑ 良かったらクリックしていってくださいね! 

2014年5月25日

Uhm?

え?


月曜日にブログを更新してから
まだ2−3日しか経っていないと思っていました。
コモ湖に行ってから、もう一週間たったのですね。


これといって特別な事をしているわけでもなく
V. BELLINI の『I PURITANI (清教徒)』の楽譜を眺める日々です。 
たまたま今朝の日曜日のオペラ放送も I PURITANIなので
それを聞きながらこれを書いていますが、やっぱり歌うオペラは良いです。
メロディーの力、歌の力が大きい。歌に涙してしまう。
分かりやすくすっと耳と心に入って、うっとりワクワクしてしまう。


たまたまですが、昨日の夜はスカラ座で現在公演中の
R. STRAUSS の『エレクトラ』を見ました。これはまたこれで良かった。
シュトラウスは、音楽がそのものの力が凄い。
非常に複雑で、大規模なオーケストレーション。難しい歌唱パート。
エレクトラ役の Evelyn Herlitzius (エヴリン  ヘルリツィウス)が歌唱、演技共に圧巻。
指揮者エサ  ペッカ  サロネンも素晴らしかった。
同じシュトラウスの『影のない女』を見た時もそうだったが
飽きることなく最後まで引き込まれ、深く強い印象を私に残してくれた。
もっと若い時に、難しそうだからと毛嫌いしないで触れてみたら良かったなと思う。



そうそう。ちょっと特別な事と言えば。
近々、新しい車がやってきます。
カウントダウン状態なのですが、書類の都合で今週末に延びました。
先週の木曜日、買い物に出かけようと車のエンジンをかけたら
、、、かからない!うん?バッテリーのランプが赤くついてるやん!
どうにもエンジンはかからず、地下のガレージから動かすこともできず
翌日の朝、いつも点検してくれてるガソリンスタンドのお父さんが来てくれて
なんとか復活。後少しだから、がんばってね。と毎日祈る気分。



そして、後一週間とちょっとで再び日本です。
今回は二週間ほどですが、ニッコリ送り出してくれるアンドレアに感謝。
ニッコリ迎えてくれる日本の家族、友人、仕事仲間に感謝。
今週、もう一踏ん張り楽譜を眺めます。


では、また!(^_^)




   ↓   良かったらクリックしていってくださいね!

... にほんブログ村 海外生活ブログ イタリア情報へ  

2014年5月19日

Una domenica senza il piano

計画なしの日曜日


ゆっくり目覚め、いつも通りの朝ご飯。カフェラッテとフェッタビスコッタータ、クリームチーズ、少しのヨーグルトとグレープフルーツ。〆にエスプレッソ。


とにかく気持ちの良いお天気。
長いことバイクで出かけてないのをふっと思い出し、アンドレアに提案。
『ね、お昼ご飯の後、バイクでどっか行かない?』
『うん?あぁ、いいかもね(^_^)』


決定するでもなく、そんな曖昧な会話をして、そのうちにアンドレアはランニングに。私は川へ洗濯に、、、それはないやろ(笑)、、、洗濯と全てのお部屋をざっくりお掃除。
我が家は、トイレとキッチン以外、バリアフリーのフローリング。
いつの日か、ルンバ君に来て欲しい。


お昼は、簡単パスタ。
トマトとモッツァレラをサイコロ状に切って、手でちぎったバジルとオリーブオイルも入れて軽く混ぜる。そこへ湯がいたパスタをバサっと入れてぐるりと一混ぜ。
トマトがとても美味しかったので、シンプルなのに贅沢な味になりました。


食後。
日本にいる母に、ご機嫌いかが?と定時連絡。いつものように今日の献立や、お天気の話なんかして、今から、アンドレアとバイクで出かけると伝える。楽しんできてねと母。ありがと、また明日!と電話終了。


お天気は朝と変わらず良い感じのまま。
『それで?行くの?』と、アンドレア。
『行こう』と私。


私はバイクは運転できませんので、後ろに乗るの専門。二人乗りでのお出かけは楽しい。景色を眺めながら風を全身で感じられるのが好き。
久々にコモ湖まで。途中、高速にも乗り、時速130キロまでスピードを上げるアンドレア。身体に響く速さが、またたまらなく楽しい。


ちなみに、これは我が家のバイク。
後ろ席の乗り心地もまずまずなんです。(^_^)


訪れたコモ湖の畔にある小さな町は、Argegno アルジェーニオ。


若い子達だけではなく、私達のように40〜50歳代のカップルも結構な数でバイクでやってきます。幾つになっても、こういう楽しみ方を忘れないのは素敵です。


ここにもやっぱり小さな広場があって、バイクや車でやってきた人達が、私達のように休憩がてら、ジェラートを片手にのんびりお喋りしていました。


広場の裏側には小さな川があって、それを挟んでアパートが丘の上の方まで。



川には水鳥が、日向ぼっこ中。

石の間からは可愛いお花が。

小さいけれど美しい教会もありました。

湖で獲れるお魚がメインのレストランも。看板に描かれているお魚の絵、分かります?

メニューには、carpione, lavarello, persicoと書かれています。これらは、私の辞書には名前が載っていないような淡水魚です。
どんな味でしょうかね?


日本で自然と過ごす時間はとても少なかった私ですが、ここに住む様になって自然の美しさや優しさを楽しめ、時に自分から求めるようになりました。


メット姿は全然いけてないんですが、とにかく満足げでしょ(笑)



小一時間ほどゆっくりして、家路につきました。お日様を浴びて、風を切って、程よい疲れと共に帰宅。

お肉焼いて、サラダとパンと赤ワインで夕食。コーヒーを飲んだら、そのうち美しく眠気もやってきて就寝。


また、こんな日があればいいな。
では、また!(^_^)



... にほんブログ村 海外生活ブログ イタリア情報へ 良かったらクリックしていってくださいね! 

2014年5月16日

Menù gita-casa 9

メニュー  ジータカーザ (9)


トッレ デル ラーゴのオーディションの日々から解放され
この数日、多少お出かけはするものの、見事に頭空っぽで過ごしております。
あまりの自分のダラダラさに、働いてくれてる旦那さまに対して後ろめたさもあり(笑)
せめて、何か美味しいものを作りましょうと作ったのがこれ。


リンゴのケーキ。



完全型で、写真を撮りたかったのですが、
気がついたら、二人で少しずつ食べてしまった後でした。
しかも両方から、自分の好きな量だけ切り取ってしまったので、こんな形のケーキに。
『いやーん、忘れてたー!食べる前に写真撮りたかったのにー!』と喚く私に
旦那さまが一言『蝶々みたいで、これもいいやんか』
『、、、え?』、、、いつも彼のポジティブな発想に救われています(笑)


ちなみに、この写真は昨日の夕食後のものですが、夜20時頃なのにまだこんなに明るい。
外はまだ肌寒い時間帯があるものの、夏はそこまで来ているようです。


*****************
参考までに、分量と作り方をざっくり。

小麦粉    250g
砂糖        150g
バター     150g
ベーキングパウダー    8g
卵             3個(小さければ4個)
ミルク      少々

リンゴ      3〜4個
レモン汁   少々



・リンゴは薄切りにして、レモン汁と分量外の砂糖を少々まぶしておく
・バターは、湯煎にして溶かしておく
・ケーキの型に分量外のバターを塗っておく


・卵と砂糖を電動の泡立て器で混ぜてかさが増えるまでしっかり泡をたてる。
(手で混ぜるのは、かなり根性いります)
・そこに溶かしたバターを入れさっくり混ぜる
・粉類も入れ、ミルクを足して様子をみながら固さを調節する
・型にケーキのタネを流し込み、リンゴを飾り付け、180℃に暖めておいたオーブンで35〜40分焼く。


では、また!(^_^)




... にほんブログ村 海外生活ブログ イタリア情報へ ↑ 良かったらクリックしていってくださいね! 

2014年5月14日

Menù gita-casa 8

メニュー ジータカーザ (8)


我が家の定番。
スペッツァティーノとインゲンのトマト煮込み。




スペッツァティーノは
カレー用に角切りになっている牛肉を思って頂けば良いかと。


・玉ねぎ、セロリ、人参をみじん切りにする。
・鍋にオリーブオイルとニンニクを入れ弱火にかける。
・ニンニクがキツネ色になれば取り出す。
・そこへ玉ねぎ、セロリ、人参を入れ15〜20分炒める。
・火を強め、軽く塩、胡椒をして小麦粉を薄くつけた牛肉を入れる。
・表面だけをしっかり焼き、ワインを入れてアルコールを飛ばす。
・インゲンとトマトの水煮缶とその半量の水を入れ、塩と胡椒で軽く味付けする。
・沸騰し始めたら火を弱め、1時間半から2時間ほどコトコト煮る。
・牛肉が柔らかくホロホロになり、塩、胡椒で味を整えて出来上がり。


これがメインで、その後チーズとマチェドニア。
赤ワインとパンで、今日も美味しくいただきました。
残りは明日、お肉をほぐしてパスタソースに。ウフッ!二度楽しめます。



では、また!(^_^)



... にほんブログ村 海外生活ブログ イタリア情報へ 

↑ 良ければクリックしていって下さいね

Un film giapponese

ある日本映画




昨日は、お友達ご夫妻に誘っていただいて、
ここミラノで開催されている
『Wa! Japan フィルム フェスティバル』に行って来ました。


日本人だらけなのかな?と思っていましたが
意外にもイタリア人が大勢で驚きました。
今年4回目を迎えるこのフェスティバルは、
もともとフィレンツェでのみ開催されていたそうです。
ミラノは、今年初めてだとか。


そして、素敵な映画と出逢えました。
タイトルは『ペコロスの母に会いに行く』
(青い字をクリックで、公式サイトに飛べます)


監督          森﨑東
キャスト   赤木春恵、岩松了、原田貴和子、加藤亮、竹中直人  他
主要キャスト以外にも、思いがけないアーティストの姿もちらほら。


題材は、認知症の母親とその息子、孫のお話なんですが
決して重たくはなく、上手に笑いを取り入れしかも暖かい。
自分の親より少し上の年代の方の話でしたが
生きていくこと、歳をとっていくこと、家族のこと
いろいろ考え、感じながら、笑い、涙し、微笑み映画を楽しみました。


映画は日本語上映でしたが、イタリア語と英語で字幕が付き
それを見たイタリア人達も、とても心を揺さぶられる映画だったと絶賛。
それぞれが、それぞれの家族を思いながら見る映画でした。


感動に余韻浸っている私に、『さ、焼酎の申し込みしよか』とアンドレア。
『うん?焼酎?何が?』と私。
彼の手には、入場する際にもらった映画の人気を決める投票用紙。
私達が選んだ映画が実際に一位を取ると、抽選で商品がもらえるらしいです。


旅行か、日本酒か、薩摩焼酎(笑)
はい。焼酎がやってくることを祈りつつ
私も昨日の映画に満点をつけて映画館を出て
それぞれの家路につきました。
日本映画、なかなか良いです!


では、また!

                 
         
... にほんブログ村 海外生活ブログ イタリア情報へ 良かったらクリックしていってくださいね! 

2014年5月12日

Di nuovo a Milano

再びミラノ


10日の夜にミラノに帰ってきました。


無事にオーディションの伴奏の仕事を終え、ダッシュでヴィアレッジョの駅へ!乗った電車は19:26発途中まで各駅停車、それから急行というパターン。ミラノに23:20着。夜遅いのと電車賃が安いせいもあって、ちょい怖そうなお兄ちゃんとか、なんか怪しげなおばさんと若い子達とか、ドキっとするお客さんもたまに乗ってはきましたが、同じ車両には常に電車の職員の方がいて下さったので安心して座っていられました。本を読んだりしているうちにミラノ駅に到着。


駅には、アンドレアがお迎えに来てくれていたので、そのまま車で家まで連れて帰ってもらいました。お留守番してくれた彼には、トッレのママお手製のイチヂクのジャムのお土産。ママの家のお庭には、大きなイチヂクの木があります。毎年、そのイチヂクでジャムを作られるのです。これが、また美味しい!彼もその味はよく知っているので何よりのお土産なんです。


翌日は、初めてミラノで仕事をした時に知り合った、アンドレアと共通の友達が夕食に来てくれました。今年の秋に日本に旅行する計画が秋にあるので、色々教えてほしいとのこと。
晩ご飯のメニューは、生の空豆とペコリーノ、ドライトマトやオリーブ、天ぷらとアサリのお味噌汁と美味しいワインとマチェドニアと餡子に栗鹿の子(笑)、、、我が家らしい和洋混ぜこぜのメニュー。美味しくいただき、あっという間に時間が過ぎてゆきました。


そして今日は、朝も寝たいだけ寝て、ゆっくり起きて朝飯。何の計画もなく、久々にアンドレアとのんびり過ごしました。心も身体もよく安まったので、また明日から新しいことに向けて
進めそうです。


では、また!(^_^)
... にほんブログ村 海外生活ブログ イタリア情報へ 良かったらクリックしていってくださいね! 

2014年5月4日

L'audizione 2

オーディション2


5月1日から、再びプッチーニフェスティバルのオーディションのお仕事に来ています。ずっと雨が続いていたのですが、漸くここらしいお天気になりました。ちなみに、これはフェスティバルのお庭です。




今日でオーディションは3日目。フルート、トロンボーン、チューバ、ファゴットが終わりました。
学生時代も(遠いはなしやなぁ、、、笑)それ以降も、それほど沢山の楽器の伴奏をしたわけではないので、今回のお仕事は新しい発見があって、とても楽しいです。


前回はトランペットとコントラバスでした。トランペットは、何度かコンクールの伴奏もしたことがあったので、奏者との合わせがなくても落ち着いて弾けましたが、コントラバスは、発音のタイミングや音の響き方が他の楽器と違い、良い意味でスリリングでした。昨日のチューバも、初めての経験。これも楽しかったです。そして、今日のファゴットもまた素敵でした。


今まで知らなかった、それぞれの楽器の魅力を毎日新たに知ることができる。8日は、もう一つの新しい経験。ヴィオラとの演奏です。しかも、バルトークやヒンデミットもあります(4日後なのに、まだ届いてない楽譜も一つありますが、、、イタリアではこのくらいの事で吃驚したりビクビクしたりはしていられない、、、笑)


これを機会に、楽器との演奏会が増えたら楽しいだろうなぁ。そんな機会がこの夏にはくる予感もします、、、ってか自分から呼び寄せよかな(^_^)


では、また!


... にほんブログ村 海外生活ブログ イタリア情報へ 良かったらクリックしていってくださいね!