2014年4月23日

L'audizione

オーディション


旅のお話の途中ですが、今日と明日はトスカーナに来ています。プッチーニフェスティバルのオーケストラのオーディションの伴奏のためです。




復活祭の2日ほど前に突然の依頼。時間がないから、まず自分で譜面は探さなきゃならなかった。今朝早くミラノを出て会場に着いたと思ったら、すぐにオーディションが始まった(開始時間が、事前に聞いてた時間より一時間も早かった!)。明日の伴奏譜はここに着いてからもらった(一体いつさらえというのか?)。いつもの様に色々あります(笑)でも、そんなこととは違う興味深いことがあってこれを書いています。


この団体のオーディションがそうなのかなぁ。先日の声楽のオーディションの時にも思ったのですが、日本のオーディションとは随分雰囲気が違います。オーディションの緊張感はあるのですが、審査員の空気がなんだか暖かいし、受験者もオーディションに向かう硬さがあるとは言え、随分柔らかいのです。服装も特別ではなく、よそ行きじゃない子も多いです。出来る限り普段の彼らであろうとしているなかで音楽を演奏している。そういう子が多い気がします。


オケのソロパートの審査を聞いていた時のこと。審査員が時々演奏に指示も出していました。『途中の高音を吹く時は、エネルギーをためて爆発させるように、もっと勢い良く吹けるか?』とか、『それは、ファンファーレだろ?もっとテンポアップするんだ』とか。どちらかというと、仲間からの助言のように私には聞こえました。

時には音やリズムを間違って演奏する子達もいます。それを指摘された側は、『すみません!』とは言いません。(そうだなぁ。確かにこの場面でのすみませんって、日本だと当たり前だけど、ちょっと不思議か、、、)と、私が改めてびっくりしたり。


ここも先生と生徒の関係はあるのです。とてもフレンドリーに見えます。でも、リスペクトも見えるのです。馴れ馴れしいのでは決してないのです。上手く言えませんが、この辺りのことが演奏に大きく影響してくるのじゃないかな?と思います。いつか、このことについて、もう少し突っ込んで書いてみたいとおもいます。


兎に角。
電車の中でも、時々、全く知らない人と会話が始まってしまうこの国。大人がそうだから、それを見て育った子供も若いうちから、自分達も大人と話すことを覚える。これって、日本にも昔はあったんじゃないのかな?


さて。
明日のオーディションも無事にすむように、楽譜を眺めます(弾きたくても楽器もないので、、、笑)

では、また!

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